青森で食べられる旬の果物
青森県には定番のりんごをはじめ、桃やさくらんぼ、メロンなど人気の果物がたくさんあります。この記事では、果物の紹介と共に、美味しいものの選び方や保存方法をご紹介。新鮮な果実を選ぶコツや、長持ちさせる秘訣を知れば、もっと美味しく楽しめるはず。ご自宅用はもちろん、贈り物などの贈答品にもぴったりの青森の果物たちをぜひご覧ください!
INDEX

青森といえば外せない「りんご」
青森県はりんごの生産量が全国1位で、全国の生産量の約60%を占めています。世界中にあるりんごの品種は約15,000種。青森県内ではそのうちの50種ほどが栽培されています。品種別には「ふじ」が約5割、次いで「つがる」「王林」「ジョナゴールド」と続きます。毎年8月頃に収穫時期を迎える極早生種から11月頃の晩成種まで、長期にわたりさまざまな品種のりんごが楽しめます。また、貯蔵性に優れた品種は、高い貯蔵技術によってほぼ一年を通して販売されています。
【選び方】
ハリとツヤがあり、色づきが良いものを選びましょう。赤いりんごの場合は全体が赤く染まっているもの、黄色系りんごの場合は全体が濃い黄色で、どちら軸が太いものが良いでしょう。お尻部分がしっかりくぼんでいるものは、甘みが強いと言われています。
【保存方法】
りんごは暑さが苦手なため、冷蔵庫の冷蔵室などで保管するのがおすすめ。冷蔵庫に入れる際には、ポリ袋などに入れてしっかりと口を閉じてください(口をしっかり閉じないと、冷蔵庫に保管している他の野菜や果物を早く成熟させてしまう要因になります)。一つずつ新聞紙やキッチンペーパーなどに包んでからポリ袋に入れると、より長持ちします。
作ってみよう!「煮りんご」
りんごは長く美味しく食べられますが、たくさんあって生で食べるには多い、というときにおすすめの「煮りんご」。そのままスイーツとして食べても、さらにひと手間加えてお菓子などに使うこともでき、作り置きしておくと便利です。
可愛い!食べやすい!スターカット
りんごを輪切りにカットすれば、真ん中の芯の部分が星☆の形に!さらに、クッキー型で芯の部分をくり抜くと見た目にもかわいく、食べやすいのでお子様からご年配まで手に取りやすくなります。皮つきでガブっといただくことで、皮や皮の近くに多い食物繊維やビタミン類を摂ることができます。
まるで宝石の「さくらんぼ」
青森県のさくらんぼは、県南地方を中心に栽培されてきましたが、近年ではりんごの剪定技術を活かし、津軽地方でも栽培されるようになりました。主力品種は甘みと酸味のバランスが良い佐藤錦で、県全体の生産量の約半分を占めます。収穫時期の6~7月には、県内のさくらんぼ園や果樹園でさくらんぼ狩りが開催され、収穫体験を楽しむことができます。
【選び方】
さくらんぼは、軸が太く緑色のものを選びましょう。また、果皮の色が鮮やかでハリとツヤがあるものがおすすめ。さくらんぼはあまり日持ちがしないため、早めに食べきりましょう。風通しの良い涼しい場所に保管しておき、食べる直前に冷やすのが美味しく食べるコツです。
【保存方法】
さくらんぼは実が柔らかく繊細な果物。扱うときは丁寧に優しくが基本です。温度変化にも弱いため、手元にさくらんぼが来た時の温度からあまり変化させないことが重要です。キッチンペーパーでくるんださくらんぼを保存容器に入れて保存すると傷がつきにくくおすすめ。長期保存したい場合は冷凍して、シャーベットのようにいただくことも可能です。
青森県生まれの「ジュノハート」
「ジュノハート」は青森県が育成した独自品種。果実は横経が2.8cm以上と500円玉より大きく、国産品種の中でも最大級のサイズ。家庭の幸福をつかさどるローマ神話の女神「juno」と果実がハート形であることから、「ジュノハート」と名付けられました。鮮やかなルビー色でツヤが良く、優れた食味と美しい外観から贈答品としても人気です。
「ジュノハート」の中でも4L(横経3.1cm以上)サイズ、かつ品質検査で「秀」または「特秀」と認められたものだけが「青森ハートビート」という名称で販売されます。ひと目見たたき、ひと口食べたときの胸の高鳴りを、その名前に込めました。大切な方への心からの思いを伝えるのにふさわしい、最上級品のさくらんぼです。

気品ある香りと甘さの「西洋なし」
青森県の主力のなしは西洋なしで、主力品種は「ゼネラル・レクラーク」と「ラ・フランス」です。「ゼネラル・レクラーク」はひときわ目を引く大きさで、熟すと黄金色となって甘い香りを放ちます。果汁が多いため食べ応えがあり、ジューシーでなめらかな舌触りが特長です。加工品として果汁100%のストレートジュースやシロップ漬けの缶詰が販売されており、まるで「ゼネラル・レクラーク」そのものを食べているかのような、濃厚な甘さと香りを味わえます。
【選び方】
重みがあり、傷が無いものを選びましょう。柔らかすぎるものや変色しているものは避けた方が無難です。皮の色が黄色っぽく、甘い香りがすれば熟している合図。すぐに食べたい場合は完熟状態のものを選ぶとよいでしょう。
【保存方法】
果皮がまだ青く硬い場合は、常温で数日置いて追熟させましょう。果皮の色が全体的に黄褐色に変わり、へたの周りが柔らかくなって香りが強くなったら食べごろです。柔らかくなったら冷蔵庫で冷やしてから食べると美味しくいただけます。
肉厚な「あんず」
青森県はあんずの生産量が全国1位で、主力品種は「八助(はちすけ)」。県南地方を中心に古くから栽培されている品種で、一般品種より3割ほど重く大粒。肉厚な果実のシャリッ、サクッとした歯応えは「八助」ならではで、酸味はもちろん強い甘みも特長です。
【選び方と保存方法】
ふっくらと丸くて果皮にハリがあり、実が締まっているもの、また、果皮全体がダイダイ色に染まっているものを選びましょう。芳香があれば熟しています。熟した果実はあまり日持ちしないので、冷蔵庫で保存し2~3日以内に食べるようにします。生で食べることもできますが、加工に適しているため、梅づけやしそ巻きなどにして食べるのがおすすめです。
甘みと酸味があり加工に適した「八助」
多くのあんずは甘みが少なく酸味が多いためシロップ漬けやジャムなどに利用されますが、「八助」は甘み・酸味ともに多いため、その味と食感を活かして、梅干し風に漬けた梅づけやしそ巻きなどの加工品に用いられています。県南地方で昔から梅干しに用いられてきたのはこの「八助」で、これが由来で「八助梅」と呼ばれることもあります。

みずみずしい夏の果実「もも」
青森県では古くから県南地方を中心にももが栽培されていますが、近年は津軽地方でもりんごの栽培技術を活かした栽培が増加しています。主力品種は「川中島白桃」や「あかつき」、「まどか」で、どの品種も果肉が締まって食べ応えがあり、酸味が少なく甘みが強いのが特長です。
【選び方】
全体的に色づきがよく、褐色や青っぽくないもので、形がふっくらとしてできるだけ左右対称のものを選びましょう。うぶ毛がしっかりと生えていて、ずっしりと重みを感じるものがよいでしょう。
【保存方法】
冷気と乾燥を避けるため、基本的には常温保存がおすすめです。硬い桃は新聞紙んなどで包み、風通しの良い涼しい場所で保存します。冷蔵庫で保存する場合は、新聞紙などに包んでポリ袋に入れ野菜室で保存し、早めに食べ切りましょう。冷やし過ぎると甘みの感じ方が薄れることがあるので注意が必要です。冷蔵庫で約1週間保存可能ですが、長期保存したい場合は冷凍が適しています。水で洗ったあと水気を拭き取り、ラップでくるんで冷凍用保存袋に入れて冷凍すると、約1か月保存できます。
【食べごろの見極め方】
購入したももが硬い場合は、冷暗所で保管しておけば追熟が進み、皮も剥きやすくなります。3つのポイントで見極めましょう。
・表面が全体的に赤くなり、お尻の部分がクリーム色になってきた
・ヘタの周りをそっと押すと柔らかい
・甘い香りがしてきた
小粒でも甘くて美味しい!「ぶどう」
青森県産のぶどうは、小粒でも糖度が高くジュースなどの加工に適した品種が主に栽培されています。「スチューベン」は、津軽地方の栽培面積が全国の約7割を占めていて、酸味が少なく濃厚な甘みが特長。貯蔵性に優れているため、冬の間も美味しく食べられます。「キャンベル・アーリー」は、濃厚な甘酸っぱさが特長。どちらも根強い人気がある品種です。
【選び方】
実がふっくらしていて果皮に張りがあり、「ブルーム(果皮の表面に付着した白い粉)」が付いているものを選びましょう。軸はきれいな緑色で、果皮は色づきが良いもの(黒ぶどうの場合は黒紫、赤ぶどうは濃紅色、緑ぶどうは黄色みがかかっている)を見つけてみましょう。
【保存方法】
非常にデリケートな果物のぶどうは、冷蔵庫の野菜室での保存が基本です。冷蔵庫に入れる前に洗うのはNG。鮮度を保つ役割のブルームを落としてしまうと、傷みやすくなってしまいます。小粒のぶどうは房付きのままキッチンペーパーでくるみ、保存容器に入れて冷蔵庫へ。大ぶりなぶどうは房から実を外してキッチンペーパーを敷いた保存容器に入れましょう。冷凍保存して、シャーベットのように味わうのもおすすめです。
観光におすすめ!青森のワイナリー巡り
青森県内でクラフトワインの醸造所が増えています。県南地方で主に栽培される「キャンベル・アーリー」や、下北地方で栽培されるワイン用品種「ピノ・ノワール」など、その土地のぶどうで作られたワインをぜひ味わってみてくださいね。

贈り物にもぴったりの「メロン」
青森県産のメロンは生産量が全国トップクラスで、主力品種の「タカミメロン」は果肉が肉厚で日持ちが良く、糖度が高いのが特長。つがる市はメロンの主力産地となっており、水はけが良く昼夜の寒暖差が大きいことから、糖度が高く芳醇な香りの美味しいメロンが収穫されます。
【選び方】
品種ごとに見た目は異なりますが、基本的にその品種らしい見た目をしているものでずっしりとした重みがあり、形が左右対称のものがおすすめ。皮のハリにも着目し、網目のある品種は網目が細かく盛り上がっているかもチェックしましょう。
【保存方法】
まずは完熟状態かどうかを見極めます。ツルが萎れてきていたり、底(おしり)を優しくおさえたときに少し柔らかい状態であれば完熟の合図です。
●まだ完熟ではない場合
箱に入っている場合は箱から取り出し、おしりにキッチンペーパーなどを敷き、直射日光やエアコンの冷気が当たらない室内で追熟しましょう。
●完熟の場合
キッチンペーパーで優しくメロンの全体を包んだら、ポリ袋に入れて密封し、野菜室で保存しましょう。
【美味しい時期の見極め方】
メロンを美味しく食べるには追熟が必要ですが、一番美味しいタイミングで食べるために、4つのポイントで見極めましょう。
① ツルが細く萎れてきた
② 果皮がやや黄色がかってきた
③ 底(おしり)を親指で押したときに少しへこみ、弾力が十分に感じられる
④ 甘い香りがしてきた
美味しいメロンを求めて立ち寄りたい!メロンロードとは?
つがる市を縦断し、メロン畑の中を走る全長22kmの道路は「メロンロード」と呼ばれています。旬の時期になると近郊で収穫されたメロンの直売店が立ち並びます。夏の青森観光で立ち寄れば、絶品メロンに出会えるかも?ぜひお立ち寄りください!

青森の美味しい果物を味わおう!
青森自慢の果物はまだまだたくさん!豊かな自然と風土が育んだ絶品ばかりです。旬の時期にしか味わえない新鮮な果実たちは、見た目の美しさだけでなく、口に入れた瞬間に広がる甘みや香りが魅力。愛情込めて育てた果物は、きっとあなたを満足させてくれるはず。青森の果物を楽しむことで、自然の恵みを感じ、心温まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。