もっと美味しく!
「はれわたり」の上手な炊き方と相性満点レシピ
はれわたるところ
粘りや甘味のバランスがよく、なめらかな味わいのあおもり米「はれわたり」。全国デビューから2年目を迎え、みなさんの食卓にも浸透してきたのではないでしょうか。
そこで料理家・フードコーディネーターの横山久美子さんから、「はれわたり」を美味しく炊き上げるコツと、ぴったり合うお料理のレシピを教えていただきました。ぜひみなさんの「はれわたりライフ」にご活用ください!

「はれわたり」のおいしい炊き方
普段の炊き方でもおいしい「はれわたり」ですが、少しの工夫でぐっと旨味が引き立ちます。簡単ひと手間、明日から真似したくなる、「はれわたり」の美味しい炊き方をご紹介します。
準備するもの
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作り方
1. 米をボウルにいれて水を加え、優しく米を研ぎ、3回程度水を変える。
2. ざるで水気を切る。
3. 炊飯窯に②を入れ、氷水を目盛りに合わせてセットし、炊飯を押し通常モードで炊く(約42分)。
!炊飯時間はお手持ちの炊飯器によって変化します!
お手持ちの炊飯器の説明書を確認していただき、浸水推奨の場合は浸水30分してもらった方が確実です。(その際はお米を30分浸水させる→ざるにあけて水気を切る→釜にセットして、氷水を入れて炊飯器で炊く)
※ 現在流通している主な炊飯器はお米の浸水時間を含めた炊飯プログラムが組まれており、そうしたタイプでは浸水させると、やや柔らかめに炊ける場合があります。
4. 炊き上がったら、しゃもじで4等分し、底からお米を天地返しして空気を含めながら全体を混ぜる。
氷水で炊き上がりふっくら!
お米を炊く際の水を冷たくすることで、お米の給水スピードがゆっくりになり、お米の中心まで均等に水分が浸透します。そうすることによって、お米のでんぷんが適切に溶けだし、旨味たっぷり、粒立ちがふっくらした炊き上がりになります。
チキン南蛮 りんごタルタルソース
「一粒ひと粒に存在感を感じられるのが、「はれわたり」の魅力」と話す横山さん。その味わいを存分に楽しめるおかずとしてご提案するのが、チキン南蛮です。味のポイントになるのは甘酢たれとタルタルソースですが、そこに青森県ならではの食材であるりんごを取り入れてみました。りんごのまろやかな酸味とシャキシャキした食感がアクセントになって、ごはんがもりもり進むこと請け合いです。
準備するもの(2人分)
チキン南蛮
- 鶏むね肉 300g(皮を取り除く)
- 塩・こしょう 適宜
- 片栗粉 適宜
- 卵 1個
- 揚げ油 適宜
りんごタルタルソース
- ゆで卵 1個
- 刻みりんご 30g
- 塩 適宜
- マヨネーズ 大さじ2
- ケチャップ 小さじ1
- 米酢 小さじ1/2
りんご甘酢タレ(多め)
*冷蔵庫で一週間保存可
- 醤油 大さじ3
- りんご果汁 大さじ2
- 米酢 大さじ2
- 砂糖 大さじ2
付け合わせ
- パセリ
- ベビーリーフ
- トマト 各適量
作り方
1. りんご甘酢タレを作る。調味料をすべて加えて鍋に入れ、ひと煮立ちさせ1分加熱する。
2. りんごタルタルソースを作る。ゆで卵、りんごは粗みじん切りにし、調味料を加えてよく混ぜ合わせておく。
3. 鶏肉は厚みが半分になるように切り開き、8つに切り分けて塩・こしょうをふる。
4. 3に片栗粉をまぶし、溶き卵にたっぷりとくぐらせる。160~170℃の揚げ油で約5分間揚げたら油をきって、①に30秒程度浸ける。
5. ベビーリーフとトマトを添えた皿に④の鶏肉を盛りつけ、②をたっぷりかけてパセリ、あらびき胡椒を散らす 。
アクセントに青森りんごを!
甘酢はりんご果汁を加えることで米酢のみに比べて酸味の角が取れて、優しい味わいになります。タルタルソースには刻んだたまねぎやピクルスを入れて味と食感にアクセントを付けることがありますが、それを刻みりんごにすることで、よりお米に合う、まとまりのよいソースになりました。おすすめの品種は甘味と酸味のバランスが良いサンふじ。
鶏肉はもも肉を使ってもよいですが、よりヘルシーに仕上がるむね肉がオススメです。
長芋ごま豚汁
白ごはんと一緒にあるとうれしいのが豚汁。汁物でありながら、おかずにもなる食べ応えが大人気の一品です。こちらにも青森ならではの食材ということで、長芋をチョイスしてみました。ほくほくとした食感と「はれわたり」とのマリアージュをお楽しみください!
準備するもの
- 豚バラ肉(薄切り) 60g
- ごぼう 20g
- 大根 30g
- にんじん 30g
- しいたけ 15g(1個)
- こんにゃく(アク抜き済みのもの) 40g
- 長芋 60g
- 昆布水 400cc
(水に昆布6cm角をいれて一晩浸けておいたもの) - 練りごま(白) 大さじ1
- ごま油 小さじ1
- 酒 大さじ1
- 米みそ 大さじ1と1/2
- すりごま、あさつき 適宜
作り方
1. ごぼうはよく洗ってささがきにして、さっと水にさらして水気を切る。
2. 大根、にんじんは皮をむいて厚さ7~8mmのイチョウ切りにする。こんにゃくは縦に2等分し、厚さ5mmの薄切りにする。しいたけは石突きをとり、厚さ7~8mmの薄切りにする。豚肉は一口大に切る。長芋は皮を剥き、厚さ1cm程度の半月切りにする。
3. 鍋にごま油を加えて中火で熱し、ごぼうを入れて炒める。
4. 2を加えて炒め、肉の色が変わったら酒、昆布水を加える。ひと煮立ちさせたら灰汁を取り、ふたをして弱火で約10分間煮る。
5. みそを溶き、練りごまも加えて、全体を混ぜあわせる。
6. 茶碗に盛り付けたら、すりごまとネギ(あさつき)をお好みで添える。
ほくほくの長芋でより温まる一品に!
豚汁には具材にさつまいもを入れる地域もあります。そこで、青森らしい食材として「長芋を入れてみたらおいしいかも!」と思いました。細切りにして食べるのもおいしいですが、大ぶりに切ることで、ほくほくとした食感になり、長芋の甘さもより感じられます。ごまを入れることでお米にぴったりの風味になって栄養価もアップ。
「はれわたり」は冷めてもおいしいので、おにぎりにも最適。豚汁に白ごはんやおにぎり、それに漬物を添えるだけで、十分にきちんとした献立になります。
教えてくれた人
「はれわたり」は、ふっくらとした柔らかい食味が魅力的の米です。今回はおかずとの相性をよくするため、粒立ちがよく、かみしめるほどにお米の旨味が感じられるように炊き上がる方法を考えました。
最近の炊飯器は機能が充実しており、炊き方にも変化が付けられますので、のど越しよく、もちもちとさせたい場合は柔らかめの設定にしてみても良いかと思います。
これまで、いろんな産地のお米を食べてきましたが青森県のお米はとてもクオリティが高いと確信しています。はれわたりはおかずを引き立て、毎日食べても飽きない良さがあります。個人的には筋子を入れたおにぎりにしても最高だと思います。
横山久美子さん
料理家・フードコーディネーター
青森県出身。カナダのベイクショップや日本の厨房で調理・製菓技術を習得し、トータル10年間の飲食店勤務を経てフードコーディネーター、料理家の世界へ。青森の郷土料理を伝える活動に力を入れ、世界13か国を巡った国際感覚を生かしたレシピ開発が得意。2015年にはおにぎり協会サポートメンバーとしてミラノ万博に同行し、日本のお米文化の魅力を海外に発信する活動に関わる。
さらに、青森直送の野菜や果物を使用した焼き菓子を独自に開発し、地域の食材の魅力を新しい形で提案している。
現在は東京都内で料理教室主宰、レシピ開発、商品広告のフードコーディネーターとして活動中。