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あおもりの旬 2008年3月号「青森の白濁酒 どぶろく&甘酒」


青森の白濁酒 どぶろく&甘酒 青森の白濁酒 どぶろく&甘酒

日本の伝統的な発酵飲料
コクのある味わいが人気!

 日本では古くから微生物の力を巧みにとりいれた食文化が育まれてきました。その代表と言える甘酒、みそ、しょうゆ、みりん、酢、漬け物、納豆などは、青森県内でも家庭などで一般的に作られ、これらは人間にとって好ましい微生物である麹菌や乳酸菌などによる発酵によってつくられ、味に微妙な深みが増しておいしくなり、栄養価も大幅に高まります。

 今回はこんな発酵技術を活用して青森県の家庭で古くから作られている「白濁酒」・美容や受験の時期にお勧めの日本のヨーグルト「甘酒」と、グリーンツーリズムの一環として作られ始めた「どぶろく」をご紹介します。

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「甘酒」と「どぶろく」


 見た目が類似している「甘酒」と「どぶろく」ですが、「甘酒」は伝統的な甘味料の一種で、「酒」の名はつきますが実際にはアルコール飲料ではなく、未成年者でも飲用が許されています。

写真 「甘酒」は冬に温めて飲むのが一般的で、体が温まるだけではなく、夏に飲む場合は夏バテを防ぐ飲料として好まれています。発酵して体に吸収されやすい状態となっていることから、ブドウ糖を唯一の栄養分とする脳のはたらきも活発になり、受験勉強の際の飲み物としてもお勧めです。
 

写真 「どぶろく」は、清酒同様、炊いた米に米麹や酒粕等に残る酵母などを加えて作る酒で、酒のかすをこさないままの白い濁酒で、アルコール度は清酒と同程度の14〜17度。濁り酒(にごり酒)とも言われます。日本におけるどぶろく作りの歴史は米作とほとんど同起源であるといわれますが、明治時代には酒税法において「濁酒(だくしゅ)」と呼び、許可なくつくると酒税法違反に問われます。しかし、日本では古来から収穫された米を神に捧げる際に、このどぶろくを作って供えることで、来期の豊穣を祈願する伝統を残す地域があり、この風習は現代でも日本各地のどぶろく祭等により伝えられています。このため宗教的行事におけるどぶろくの製造と飲用は、許可を受ければ酒税法罰則適用外(酒税は課されます。)となり、神社の境内等の一定の敷地内で飲用されています。


青森の「甘酒」文化


写真 青森県では、津軽地方と南部地方で製造方法が全く異なり、味も異なります。
南部地方では、酒粕を原料とし、湯に酒粕を溶いて煮込み、甘味に砂糖を加える「簡略製法」で作られます。

 津軽地方では麹甘酒がもともと飲まれています。これは自宅で味噌を作る習慣があり、麹が簡単に手に入ることからきているようです。こちらは「本格的製法」と言われ、米麹を使い、炊いたご飯を50〜60度程度に保温して発酵させ、デンプンを糖化させることで甘味を出します。
 本来は砂糖を加えませんが、市販のものでは砂糖など糖類を加えたものも少なくありません。砂糖を加えないものは自然な甘みがあり、乳酸のほのかな酸味もある場合が多く、さっぱりした味わいです。津軽地方では家庭で作られるほか、津軽味噌醤油株式会社で製造・販売しています。

 

食の観光の目玉に!青森県深浦町(岩崎)の「どぶろく」


 豊穣祈願などの宗教行事や地域産品としての「どぶろく」を製造する地域は日本各地に存在します。このようなことから、2002年の行政構造改革によって、構造改革特別区域が設けられ、同特区内では酒税法で最低醸造量として定められている年間6キロリットルという制限が撤廃され、町内の農家民宿などが酒類の製造免許を得て自家生産した米で「どぶろく」を製造し、飲食店や民宿などで、その場で消費される場合に限り、販売が許可されました(通称「どぶろく特区」)。  
 「全国どぶろくサミット」が開催されるなど、地域振興の手段として申請が相次いでいる「どぶろく特区」ですが、青森県内でも2地域が特区の許可を受け、グリーンツーリズムを中心として地域振興に取り組んでいます。特区県内第1号は青森県深浦町(平成16年)、第2号は青森県東通村(平成17年)です。

 日本海に面し、世界自然遺産の白神山地の玄関口となっている深浦町で「どぶろく」を製造・販売するとともに、宿泊客に提供しているのは「ペンション美洋館」。オーナーの七戸さんは「どぶろくを食の観光の目玉に」と、平成19年2月に特区で初めて製造免許を取得し、白神の恵み・十二湖の水と、両親から代々受け継がれてきた岩崎村のお米を使用し、どぶろくづくりに取り組み始め、4月から宿泊客などに提供しています。

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写真 この特区のねらいは酒造りにとどまらず、自然の豊かな地元でとれる食材を使った独自の料理と「どぶろく」を組み合わせて都会の人たちに提供することで、宿泊客の観光を盛んにしていこうというもの。その結果として、地場産品の消費拡大も期待しています。
 「どぶろく」は気温と発酵させる時間によって味・品質が変ってしまうため、七戸さんは常に温度状態を確認し、初めて作ったときは、まるで赤ちゃんを育てているように夜中に何回も様子を見に行ったと言います。発酵が進み、アルコール度が上がりすぎないよう、完成後はすぐにマイナス50度程度に冷凍し、3ヶ月間は保存がききます。

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↑乳酸、酵母を加えてかきまぜる。写真は古代米を使用しています。

←手作業で米の粗熱をとる。

その日の気温により、電気毛布やエアコンで細かい温度管理を行う。

写真 ここ美洋館の「どぶろく」はやや味の濃い「白」と古代米を混ぜ若干甘味の加わった「赤」の二種類があり、冬の西海岸の料理とも相性がよく、この味を求めて予約する県外からの宿泊客も少なくないと言います。

 美洋館で大前提に考えているのが「食の安全・安心」。七戸さんは、「自家栽培した野菜を出していますが、畑を見てもらって「形がふぞろいでもおいしいですよ。農薬はほとんど使いませんが、夏に1度だけかけないと虫にやられてしまいます。」と説明すると納得してくれます。農家がどのように安全な農作物づくりに努力しているか、実際に見てもらうことが大事です。」と言います。「どぶろく」作りは始まったばかり。深浦町岩崎には、美洋館以外にも農業を営む民宿や旅館が数軒あり、グリーンツーリズムなどの受け入れ可能な農家も増えています。特区の効果を生かして地域の活性化にどう弾みがついていくのか、注目が集まっています。

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青森県初のどぶろく生産・販売!青森県東通村の「どぶろく」


 下北地方の最南端に位置する東通村においても、「石持グランドファーム健康村」と「どぶろく」を核としたグリーンツーリズムを推進することを目的に、有限会社石持グランドファームが製造免許を取得、平成17年12月から「どぶろく」の製造を開始しています。
 県内でのどぶろく特区認定は第2号ですが、酒税法の製造許可を取得し、製造を開始した第1号は、東通村でした。
 材料となる米、麹、酵母はすべて自家製、温度管理も通常は毛布などの保温材や加熱をしているところが多いのですが、ここでは恒温器を使用して温度管理をしています。また、アルコール度は18〜19度と辛口に仕上がっており、日本酒好きな下北の男性を中心に好評です。

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石持グランドファーム健康村
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こちらも丁寧な手作業で仕込みます。


青森の「どぶろく」を堪能

 地元でできたお酒には、やはり、地元で昔から愛されている郷土料理や特産品がよく合います。日本海に面した深浦町には「岩もずく」をはじめとする海産物を使用した特産品が豊富です。

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岩もずく ふかうら牛味付肉
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たこ寿司漬け さけ寿し漬

 そして、東通村を含む下北半島は海に囲まれていることから、同じく海産物が豊富です。今回は、下北地方の優良産品「下北ブランド産品」認証商品の中からご紹介します。

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いか一夜干し いかずし
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ソフトほたて貝柱 ナチュラルチーズ

※どぶろくを購入できる場所:深浦町「どぶろく屋」(美洋館)、通信販売



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