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産地レポート 〜 生産者の声 〜

香りも大きさもゴージャスな梨「かおり」… 沼畑 俊一 さん(南部町)

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写真 青森県三戸郡南部町。高級洋梨「ゼネラル・レクラーク」の産地だ。この地域は、昔から果実栽培が盛んな地域だった。
  今、ここに「ゼネラル・レクラーク」の後継としたいと、幻の梨と言われる青梨系の和梨「かおり」の生産に尽くしている人がいる。
 沼畑 俊一さん。JAまべちのサクランボ生産部会の部会長。沼畑さんの生産の主力は、サクランボと町の特産品「ゼネラル・レクラーク」だが、他にも何種類もの果実を育てている。平成15年から栽培面積10a、約30本で取り組んでいる。

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沼畑さん

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何種類もの果実を育てている

「かおり」とは

 沼畑さんの園地では、10月から幻の梨と言われる「かおり」の収穫が始まった。
「かおり」は、大きくなる品種の「新興」と甘さに定評がある「幸水」の交配。昭和30年代に茨城県の果樹試験場で開発された。栽培が難しく、面積当たりの収穫量も少ない。果実は大玉で歯触りが良く、果汁も甘い。日本の梨には珍しく独特の香りがあることから「かおり」と名付けられた。
 「かおり」は、少量生産のため、市場にはあまり出回らない。主産地の千葉県でも、予約で埋まり、一般にはあまり出回らないと言う。
 「かおり」が有名になったのは、有名高級フルーツ店が、新規開店の際の目玉商品にしてからと言う。

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左:かおり 右:南水

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黄色くなれば食べ頃

「かおり」の味とは

写真 「かおり」の大きな特徴は、その大きさと香りと爽やかな甘さにある。
 大きい物で2kgほどになる。何かで吊して支えているのかと思いきや、全くそんなことはなく、太い軸が支えている。沼畑さんが、みんなに見せたときは、「これだら“かぼちゃ”だべなぁ」と言われたという。

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大きいのが特徴

←大きい物は2kgほど
太い軸→
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写真 木の下にいるだけで、爽やかな良い香りが漂ってくる。「かおり」はとにかく香りが良い。地肌は青系だが、熟してくると黄色くなる。
 果肉は、ジューシー。切った先から、果汁がほとばしる。大きい割には、果肉が滑らかで、ざらつき感は無い。
 日持ちも良い。沼畑さんの所では、1月頃まで保存している。

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果汁がたっぷり
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カットして
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日持ちも良い

「かおり」の栽培の難しさ

 「かおり」は味は良いが、歩留まりの悪い品種という。 理由はわからないが、かおりは何かしら形状が一定せず、変形するという。そのため、販売できる数量が少なくなる。綺麗に丸くなくては、市場は通らないのだ。 また、表面に“さび”が着きやすく、そのための対策も必要となる。
 4月末に花が咲き、幼果が出来ると直ぐ袋を掛ける。7月頃には、大分果実が大きくなるので、袋をかけ直す。袋屋さんにある一番大きな袋を掛けるが、それでも突き破ってしまう。
 今、それ以上の大きな袋を探しているという。30本の樹に約2000個の果実。一つずつに2回掛けると、4000回の作業となる。短い期間でこなさなくてはならない。
  綺麗に実ったとしても、収穫時期の台風が心配だ。 1個500gほどある果実だけに、風の被害を受ける。そのため、「棚仕立て」という支柱に枝を這わせる方法で、果実を支える。
 沼畑さんが一番気にするのは、「かおり梨の“味”」。“味”は気温で決まるという。元々、暖地の作物なので、年平均気温は12〜13度ぐらい必要だ。温暖化の影響か今年は、青森でも暑かった。「その影響なのか、今年の梨は味がよい」と言う。

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掛け直した袋
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破れた袋
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支柱を渡して
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“味”は気温で決まる
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箱詰め作業をする
富士江さん
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今年の梨は味がよい

「かおり」への今後の期待

写真 いろいろと難しい問題がある「かおり」だが沼畑さんは「今の主産地の千葉では、9月頃に収穫し、早めに売り切ってしまう。青森では、10月中旬から収穫に入るため、12月の贈答用に標準が合わせられる。また、冬気温が低いこともあり、貯蔵がわりあいしやすい。家も販売用は12月・1月頃で無くなってしまうが、自家用の梨は、3月〜4月頃まで保つ。日持ちの良いのも魅力だ」と販売に関しても積極的だ。
「今後は、ゼネラルレクラークだけでなく、いろいろな品種を、若い人達が興味が持てて、積極的に取り組んでいける品種を伝えてやりたい。ここは、元々「和梨」の古くからの産地。それだけの、技術は古くから有る。」と言う。
  栽培する人が増えてきたら、かおり梨の“大きさコンテスト”をやりたいと言う。

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12月の贈答用に
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日持ちが良いのも魅力
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沼畑さんご家族

 

購入・お問い合わせ先

JAまべち
TEL:0179−23−6520
FAX:0179−23−3665
http://www.jamabechi.jp/


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