トップページ > 知る > 【連載】産地レポート > 2008年8月号:トマト栽培のこだわり( 十和田市)

産地レポート 〜 生産者の声 〜

トマト栽培のこだわり … ふじもり農園 藤森秀志さん( 十和田市)

写真

 7月から9月に東京市場に出回るトマトの80%は青森産。 県内では桃太郎トマトの栽培が主流だ。 夏の太陽を思われるその赤さには、リコピンが多く含まれている。
  現在国内で栽培されているトマトの種類は、120種類とも言われ、野菜の中では最も多品種な野菜。

写真
桃太郎トマト

写真
東京市場には この
ぐらいの赤さでで出荷

写真
桃太郎トマトは青くても
糖度がのっている


 近年多くなったのが、「甘い」トマト。糖度○度という表示をよく見かける。 甘いトマトは、7月中旬になると、甘さを出すために、極端に水を絞る。(水をやらない)トマトの原産国は、南アメリカのアンデス高原地帯といわれ(ペルー、エクアドル)、降水量の少ない地帯。源栽培に近いには違いがないが、熱帯では多年生のトマトも、日本のような温帯では一年生作物として栽培されている。トマトは他のナス科の野菜と同様高温性だが 、原産地が乾燥冷涼な高地であるため高温多湿に弱く、これを反映して日本でも暖地での盛夏の栽培は最も困難とされている。
 昨今の果物の様に甘さだけを強調したトマトが美味しいトマトと言うことには、いささか疑問を感じる。

写真 トマトの美味しさは何で決まるか?
 おいしいトマトの生育に必要なのは、強い陽射しと25〜26℃の適温。そして昼夜の温度差が大きいこと。酸味と甘みのバランスがよいこと。 食べやすい甘いトマトではなく、毎日食べても飽きないトマト、トマトらしい味わいを楽しむトマト・・・・・そんなトマトを作っている人がいる。ふじもり農園の藤森秀志さん。

写真 写真 写真

 「おれはトマトの職人になる」とトマトを作り続けて約30年の藤森秀志さん。
トマトを誉められることが何より嬉しいと言う。

 トマトは同じ品種でも、作り手により味が異なることは、案外知られていない。
トマトの生産者は職人気質の人が多く、同じ品種のトマトでも産地や作り手の技術によって味が異なるのも、トマトの大きな特徴だ。 スーパーでよく○○さんのトマトと書かれているのを目にするが、そんなところからもきている。

 藤森さんのトマトの栽培は、無理をさせないこと!
 無理に甘いトマトを作ろうとはせずに、トマトの成長に任せたトマト作りをしている。だから、7月下旬に出来る一段目のトマト(トマトは下から成っていく)は、少し酸味があり、青臭さもあり、昔のトマトを思わせる。トマトは甘さが少ない代わりに、トマト本来の味が楽しめる。

 7・8・9・10月とトマトは段々と生長し、10月頃、10段目のトマトはトマトらしい甘さになっている。それぞれの段によって味が違うのは、トマトの成長具合によるもので、全くの自然の摂理。

写真
トマト栽培は6棟のハウス
写真
トマトの水やりは難しい
写真
一段に3〜4個が目安
写真
実験中の新しい品種
写真
これが良い花
写真
右:正常な花
左:痩せ穂そっいた花
写真
花は枯れ実がなる
写真
下の方の葉は濃いグリーン
写真
上の葉はやや薄いグリーン
写真
色づき始めたトマト

 トマトは大抵の場合、他の苗木にトマトを接ぎ木して作るが、藤森さんはじめ、ここ十和田の生産者の多くが、自根栽培(トマトの根のままで栽培)だという。トマトやキューリは根の病気に弱いため、接ぎ木栽培が多いのだが、自根栽培はそのもの本来の味がするという。藤森さんの所では、キューリも自根栽培で白い粉が付くブルームキューリだ。「土地が良いから、自根栽培が出来るんだ」と藤森さんは言う。

写真
トマトの花
写真
キューリの花
写真
自根栽培の
ブルームキューリ

 JA十和田では、各農家の土壌診断をし、土地の状況を把握、それによって肥料の種類や量を知らせる。藤森さんの6棟あるトマトでも、施肥はみな違う。藤森さんは、土地に合った育て方をしているのだ。

 トマト栽培は結構手が掛かる。 成長に併せ、様々に手を掛けてやらなくてはならない。脇芽取りも気を付けなくては、玉に傷を付けてしまう。少しの傷でも出荷は出来ない。暑い日が続くと、カビが発生する。風通しを良くし、トマトの快適環境を作ってやる。

写真
脇芽
写真
傷ついたトマト
写真
水分状態を見る
写真
青いが糖度はのっている
写真
ハウスの天井の開閉
写真
この棒で開閉人力で
写真
開け閉めして通気
写真
梅雨が長引けば
病気の発生も
写真
カビがはえた葉
写真
こちらは
自動開閉式のハウス
写真
自動開閉の天井
写真

写真 「毎年、毎年、理想とするトマト作りを目指しているが、なかなか思うようなものは作れない」という藤森さんに、奥さんの光枝さんは、「いつ辞めると言うかと思ってきたけど、辞めるとは言わないもんね」と。
 トマト作りは、年1回。年々、技術は蓄積されていく。それでも、まだ挑戦し続ける。

写真
奥様と休息
写真
トマトへの想いを語る
写真
10段目になると
棒の先までいっぱい

写真 10月頃には、てっぺんまで実ったトマトが「赤いカーテン」を作る。光枝さんはそれを見るのが好きだそうだ。さぞや壮観だろうなと思う。

 

ふじもり農園のトマトが買える場所

道の駅とわだ「とわだぴあ」
住所:青森県十和田市大字伝法寺字平窪37-2
TEL.0176-28-3790
オフィシャルサイト http://www.towadapia.jp/


関連ページ:

掲載日 2008.8.1


バナーこのサイトはリンクフリーです
お問い合わせ先:青森県農林水産部総合販売戦略課
〒030-8570青森市長島1丁目1番1号  E-mail hanbai@pref.aomori.lg.jp
TEL:017-722-1111(代表:内線3108)/ 017-734-9571(直通)
Copyright 2005-2015 青森県農林水産部総合販売戦略課 All Rights Reserved.