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産地レポート 〜 生産者の声 〜

むしおくり最中・・・(有)不二屋製菓(五所川原市)

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 五所川原市で毎年8月4日~8日に開催される「立佞武多祭り」。

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 その五所川原市を中心としたに津軽西北地方に昔から伝わる慣習「虫おくり」。 稲を病害虫から守り、豊饒を祈ったとされる。毎年、6月下旬に行われてきた。
 龍蛇体状の「虫」の頭は主に木造り、胴は藁で造られ、大は10メートルから小は1メートルぐらい。

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虫おくり

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虫おくり頭部

 この地元の慣習に因んだお菓子がある。「むしおくり最中」。
 「むしおくり最中」が出来たのは今から25年ほど前。この最中の皮は、青森県産もち米で出来ている。 もち米の品種は"あかりもち"。

 この最中を開発したのは、五所川原の ㈲不二屋製菓さんと山野辺商店さん。青森県藤崎町で米を作っていた成田政光さんの所に青森市の山野辺商店の 山野辺 辰美さんから、契約栽培の話がきた。

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山野辺 辰美さん

 「成田さんの米は良かった。混じりけのない米が欲しかった。それだから成田さんにお願いした。」
 最中の皮は、餅をつき、それを型に入れて焼く。 山野辺さんは、48年来最中の皮を作ってきた。 最中の皮の良し悪しは、もち米で決まるという。

 「ほらこうして見てみるんだ」
 光を透かしてみると最中の皮の均質さが見える。 生地を安定させるためと舌触りの良さということで仕込みには電子水を使うという。

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むしおくり最中の焼き型

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むしおくり最中の皮

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型に入れて焼く
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裏表

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均一に透けるのが良い皮
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お盆にお馴染み

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壊れるのも多い

 山野辺さんと一緒にやってきたお父さんの成田 政光さんが6年前に倒れ、今は、米作りを息子の馨さんが担う。それまでサラリーマンだった馨さんが後を継いだ。

 「初めは、水管理が難しかった。それでも今年で6年になるけど、慣れたよ。 サラリーマンと違うところは、休みを自分で決められるということかな。 トラクターに乗って田んぼの風に当たっていると気持ち良いんだよね」
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成田 馨さん

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もち米の栽培は一手間かかる
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田んぼに風が吹き渡る

  もち米の栽培面積は、1町1反(110a)、他にうるち米のつがるロマン3町(100a)とまっしぐらが6町(600a)。もち米とうるち米の田は、離れている。 もち米同士の受粉はもち米になるが、うるち米の花粉が混入するともち米は、うるち米になってしまう。

 今年は、5月19日にもち米の田植えをした。 田植えの時、除草剤を一度蒔くだけで後は農薬は使わないという。 もち米はうるち米より田植えや、草取り、収穫と作業の時期が一歩早い。
 昔は、どこの農家でも自家用にもち米を栽培していたが、作業時期が異なり手間を嫌って作らなくなったことと、精米の時にうるち米との混入が心配されるため、精米機の掃除が必要で手間が掛かるという事でもち米栽培は減った。

 実は成田さんは、地元の銘菓に自分のもち米が使われたいるのを知らなかった。
 「親父の代から山野辺さんの所に米が行っているのは知っていたが、あぁ、そうですか。最中ですか」
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もち米の苗はスクスク育っています

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最中?知らなかった!


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最中は店の誇り二代目 坂本 憲昭さん

 最中を作っているのは、五所川原市にある㈲不二屋製菓。
 二代目の坂本 憲昭さんが始めた。先代が、かねてから願っていた何か五所川原市の銘菓になる稲作に関したお菓子を作りたいという想いを実現した形だった。昭和52年第19回全国菓子大博覧会で大臣賞を受賞した。

  今は、息子さんで3代目の憲哉さんが後を次いでいる。憲哉さんは、立佞武多羊羹で優秀賞をとっている。

「初めは作るのも、包装するのも手作業だった。昭和48年に虫送りの祭りが"奥津軽 虫と火まつり"に拡大するのに合わせ機械化し、商品化に弾みをつけた」と二代目。
 帰省した人たちやお祭りの時などによく出るという。

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第19回全国菓子博覧会大臣賞の賞状

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奥津軽 虫と火まつり
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あんこと求肥を入れて

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あんこは自家製
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包装は自動で

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包装されて出てくる
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祭りや帰省のお土産としてよく出ます。

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贈答用
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憲哉さんは、立佞武多羊羹で優秀賞

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三代目坂本憲哉さん二代目憲昭さん親子

 求肥を入れた最中は、重量感が有りどっしりとしている。あんこもあんこ屋さんからではなく、自家製。 味はあまり甘くなく美味しい。

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むしおくり最中

 米農家の成田さん、最中の皮製造の山野辺さん、製菓の坂本さん親子と、この最中が、地元のことを語ってくれる。


[お問い合わせ・販売先]

有限会社 不二屋製菓
青森県五所川原市錦町 1-101
TEL:0173-34- 2293
FAX:0173-34-8170
http://fujiyaseika.cloud-line.com/

立佞武多の館
青森県五所川原市大町21-1
TEL:0173-38-3232(代表) 
FAX:0173-38-4646
http://www.tachineputa.jp/

みなみや エルム店
青森県五所川原市大字唐笠柳字藤巻517-1
五所川原ショピングセンターELM 食彩館1F 
TEL:0173-33-6749
http://www.elm-no-machi.jp/



掲載日 2014.8.1


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