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産地レポート 〜 生産者の声 〜

青森の天然ウナギ…(株)三沢水産(三沢市)

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 今月21日(木)は土用の丑の日。 一般的には「夏土用の最初の丑の日」にウナギを食べる日ということになっている。 因みに今年の丑の日は、8月2日(火) 10月25日(火)11月6日(日)と続く。
 ウナギの蒲焼を食べるという習慣が定着したのは、江戸時代中後期になってから。 客入りの悪いウナギ屋から相談を受けた平賀源内(1728-1779)が「今日は丑の日」というキャッチフレーズを作り、それを張り出した店が繁盛したというのは有名な話し。
 うなぎの食文化は縄文遺跡から鰻を料理した後が発掘され、また、万葉集に歌われるなど古い。 生息数が多く簡単に手に入ったのか、食べてみて滋養が付くと感じたのか分からないが、やはり、日本人の口に合ったのだろう。

 一時期、偽装が取りざたされた「国産ウナギ」の流通量は、21.4%。 その内、天然ウナギが占める割合は僅か0.3%未満という。 希少価値とも言える天然ウナギ。

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小川原湖の天然ウナギ

 この天然ウナギの生産地第1位が青森県小川原湖というのはご存じだろうか。この小川原湖の天然ウナギを販売している三沢水産さん。 専務の織笠進一さん、常務の隆二さんは元々しじみ漁の漁師さん。 ご兄弟で水産会社を切り盛りしている。
 水産会社の経営陣となった今でも、漁には出る。ウナギ漁は、前日の夕方に網を仕掛け、翌朝、引き上げる。

 鰻は海で育ち、川や湖沼に帰る。今、小川原湖周辺のウナギ漁師さんは、20人ほど。 殆どが延縄漁(はえなわりょう)という漁法で獲っている。 縄に針を付け、1匹づつつり上げる。そのため、漁師さんの釣り具の工夫次第で漁獲量が違う。ゆえに、漁についての詳しい説明は、誰もしないという。 企業秘密。

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左 織笠進一さん、右 織笠隆二さん
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はえなわ漁の網針でつり上げる
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このような網を沈めておく
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高瀬川流域

 加工所の前を流れる高瀬川は海水が入る汽水湖。 元々小川原湖に居る天然ウナギと海から入ってくるウナギがいるという。 小川原湖の天然ウナギは、背中はエメラルド色、側面は黄色を帯びている。 海からのウナギにはそれがないという。 漁協では、毎年、稚魚の放流をして、個体数を保っている。

 水揚げしたばかりのウナギは、腹に餌を持っているため臭いがする。この臭いを抜くために、2日間程度、穴のあいた筒のようなものの中に入れ水を流し続けて、餌抜きをする。
 隆二さん曰く「養殖とは違い、天然ウナギはそれほど臭くない。ここの(小川原湖)のウナギは、ほとんど匂い無いよ。あんまり長く水に入れておくと、脂が抜けてしまい、かえって美味しくないんだよ。養殖とはそこが違う。」
 天然鰻は一般的な養殖鰻と比較すると、余分な脂が少なく、味わいがさっぱりしているという。

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海から来たウナギには黄色の筋が無い
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天然ウナギには黄色の筋が

 2~3年物から5年物まで、大きさ毎に水槽に入れてある。
 さすがに、1kgほどある5年物は太く大きい。浜値で1kg7,000円。2kgで3本ほどだから、大凡、ウナギ1匹5,000ほどらしい。

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筒の中に
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大きさ毎に・・
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ウナギは光にも音にも臆病
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水槽には筒のまま入れておく
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これでウン万円です
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5年物のウナギは太く大きい

 出荷は、水槽の筒にネットを被せ、移した後、ビニール袋に水を入れ、酸素を注入する。こうして生きたまま、箱に入れられ発送する。
 5年物などの高級なウナギは、築地市場へと送られ、有名料亭で供される。 青森県内のうなぎ屋さんでも、小川原湖の天然ウナギが食べられるそうだ。

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針を飲み込んだままのウナギの糸を切る
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筒に網をかけて
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ウナギを網にいれる
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水に入れ
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酸素を注入
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酸素で元気なうなぎ
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出荷
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このようにして築地へ
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送り箱

 今年のウナギの漁は1ヶ月ほど遅れているという。 水温が低かったのもあるが、いつもとは何かが違うという。 地震予知はナマズだが、ウナギも感じたのだろうか。 毎年の水揚げ量は、ばらつきが大きく、一概に平均何トンとは言えないそうだ。
 それゆえ、安定的な大和しじみは、会社の柱だ。しじみも紹介してちょうだいという、兄の進一さん。

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シジミも最盛期
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3cmほどの大きな大和しじみ

蒲焼きにしじみの味噌汁・・・。 夏の暑さに弱った身体に即効性がありそうだ。


[お問い合せ先]

(株)三沢水産
青森県三沢市幸町2丁目4−26
TEL:0176-53-6123


掲載日 2011.7.1


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