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産地レポート 〜 生産者の声 〜

国産有機菜の花畑の菜種油…みちのく有機共同農場 木村愼一さん(むつ市)

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 菜種油は、江戸時代にあかり用の油として、「行灯(あんどん)」に使われてきた。
食用に使われるようになったのは、明治時代以降。
 1960年頃まで菜種はほぼ100%、国内自給されていた。しかし輸入自由化の影響などにより、50年間で国内の菜種栽培は激減。今や菜種の自給率はわずか0.04%。
菜種は圧縮により搾油される場合は、約20%の搾油率。これが一番絞りの菜種油で単純計算では国産菜種油の0.008%。その後さらに50%ほど搾油できる。よって100%国産菜種油は0.012%ほどしかないということになる。

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ナタネ畑

 青森県下北半島で菜種が栽培されている。
 主に知られているのは、菜の花作付け面積日本1を誇った横浜町だが、農家の高齢化や後継者不足等と、なたね助成措置に対する先行き不透明感等から、平成17年の作付面積は128haにまで減少した。それでも、地元オリジナル商品として菜種油を販売している。

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木村愼一さん

 下北むつ市郊外で、個人で菜種(品種はキザキノナタネ)32haの作付しているみちのく有機共同農場の木村愼一さん。他に春小麦6haと秋小麦30haを栽培している。今は、極東ロシアのウクライナでも小麦を作っている。
 木村さんは、仲間と一緒に1976年青森での大規模農業を始めた人。西津軽郡深浦の台地に大規模農業を、という夢を求めてスタートし、ありとあらゆる作物を手掛けて市場に出荷していた木村さん達だが、なかなか収入が安定せず、徐々に方向を転換し、価格を設定した契約栽培に移行していった。
 今は、別の仲間と五所川原と下北で大規模農業をしている。

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木村さんの菜の花畑

 深浦での経験もあり、菜種栽培は経営のある程度安定する契約栽培している。ただ、木村さんが居を構えている五所川原市は、なたね助成措置を設けていないため、今までの4年間助成金は貰わずにやってきた。※菜種の助成措置は、農業者の居住市区町村毎に設けられる。

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菜の花

 5月に花を咲かせた菜種は、8月刈り取られる。今年は少し早いそうで、8月上旬から大型の機械が畑を走り回り、種子を収穫した。
 種子は、乾燥してから、出荷される。その後精製され、「100%国産有機栽培菜種油」として販売される。
 例年なら30t穫れる菜種だが、今年の暑さと雨で半分の15tしか穫れなかったという。
 健康に気遣う人が増え、なるべく安全で安心できる国産のものをと言う人が増えてくるなかで、もっと生産を拡大して欲しいと願っているが、なかなか簡単には増やせないようだ。

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種子の収穫
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収穫され袋詰め
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菜種のさや
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中はこのようになってます

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国産有機 菜の花畑
(なたね油)

 なたね油は、風味豊かな香気と淡白なおいしさが特徴で、炒めものや揚げ物などに向いているため、需要がある。揚げ物もしつこくなく、その上、加熱による傷みにも強く、繰り返し使え、お得という感もある。
 菜種油は、サラダオイルやマヨネーズ・マーガリン等に使われ、汎用範囲も広い。

 木村さんが育てた有機菜種を100%使用した菜種油は、市販されている。


[参考サイト]




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