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産地レポート 〜 生産者の声 〜

県南の伝統野菜 糠塚きゅうり…金浜一美さん(八戸市)

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伝統野菜糠塚きゅうり

 八戸市糠塚に昔から栽培されているきゅうりがある。糠塚きゅうりという。

 皮は固く、やや厚い。表面の色は、今の綺麗な濃い緑色のきゅうりと違い、白っぽく、脱色したような素朴な色合い。それが、この地域に伝わる裂き織りのように地味だが、どっしりとした揺るがない伝統を持っているかのようだ。

 このきゅうりのルーツは、定かではないが、藩政時代八戸藩の武士が広めたという。
 八戸市糠塚でこのきゅうりを栽培する金浜さんは、祖父の次代からもう100年近くも代々自家採種で栽培しているという。
  しかし、収量も少なく、換金作物としては成り立たないと言う。

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金浜さん
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病気に弱いのが難点
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糠塚きゅうりを無くしたくない
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換金作物ではないが・・・
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この無骨さに人気有り
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自宅の前の無人販売所

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 金浜さんは、自宅の前で無人販売をしている。
 それでも、昔からの味を懐かしむ人も多く、今でも根強い人気がある。
 その静かなブームに目を付けたのか、10年ほど前に、他県産の“糠塚きゅうり”が市場に出回った。しかし、昔の味を知る人達から、「これは糠塚きゅうりではない」と言われ、今は、違う名前で出しているという。金浜さん曰く、「糠塚で作るから、糠塚きゅうりなんだよ」

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これが本当の糠塚きゅうり
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糠塚で採れるから糠塚きゅうりなんだよ

 地場の伝統野菜が脚光を浴びる中で、不心得者も出てきた。
 金浜さんは、多くの糠塚きゅうりの中から、昔の糠塚きゅうりの伝統?を守った糠塚きゅうりを選び、種株として残している。緑のきゅうりの中に、茶色の太いきゅうりが、下がっているのが、それである。この、種株を盗んでいく輩がいるという。
 昨今の、りんごの収穫間近の盗難と同じく、人の苦労を無にする輩がいるのである。

 種の供給確保と共に、難しいのが、優良な種の保守だ。
 きゅうりは他の野菜と違い雌花さえ付けば、受粉しなくても単に種が出来ないだけで、きゅうり自体はなる。
 金浜さんのきゅうり畑には、ハチが飛んできて受粉してくれるが、他の花粉の交配の心配があるという。伝統を残していくのは、難しい。
 今のところは、金浜さんの目利きで、本来の糠塚きゅうりを選び、種株にしている。この、種株、実はとても美味しいのだそうだ。種を採った後に食すことができるのは、農家だけの特権だ。

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種取り用きゅうり
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きゅうりが・・・
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ハチが受粉
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農家の特権

 糠塚きゅうりの美味しい食べ方は、きんきんに冷やした糠塚きゅうりを、半分に切り、種を取り除き、味噌を付けて食べるのが一番美味しいという。

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上部が少し茶色になった時が食べ時
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きんきんに冷やして味噌を付けて…



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