マーケティング情報


消費地レポート

第84回

株式会社日通総合研究所
取締役 教育コンサルティング部長 山田 健 氏

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【山田 健(やまだ たけし)さん プロフィール】

 株式会社日通総合研究所 取締役教育コンサルティング部長。1979年横浜市立大学商学部卒業、同年日本通運株式会社入社。 同社にて総合商社、食品メーカー、繊維メーカー、アパレルなどへの提案営業、国際・国内物流システム構築に携わった後、1997年より(株)日通総合研究所 経営コンサルティング部勤務。主にメーカー、問屋の物流効率化、物流コスト削減、物流拠点再構築等のコンサルティング及び物流業者の提案営業支援、研修・セミナー講師等に携わる。データに基づいた実態把握、仮説検証、あるべき姿のシミュレーション等、物流への科学的なアプローチを心がけている。 また、2009年6月より現職に就任し、物流・ロジスティクス分野で必要とされるノウハウをセミナー等を通じて提供している。著書に「物流コスト削減の実務(中央経済社)」「物流戦略策定シナリオ(かんき出版)」など。中小企業診断士、通関士。



流通の決め手はロジスティクス

 ロジスティクスとは「必要なものを」「必要なときに」「必要なだけ」供給していく仕組みです。ブランドや品質、価格などにくらべてあまり表舞台には登場しない裏方ですが、売れた商品が確実に消費者の手元に届かなければ、売れたことにはならないので、商品の流通にはとても大切な機能です。


アマゾンの強みはITとロジスティクス

 インターネット通販の覇者「アマゾン」を例にお話ししましょう。アマゾンの強みはIT(情報技術)とロジスティクスといわれています。インターネットでの販売ですからITの強みは当然のこととして、同社が数あるネット通販会社の中で生き残ってきたのは、ロジスティクスを重視したからといわれています。

 全国11か所に設置した「フルフィルメントセンター」と呼ばれる物流センターに在庫された商品は、高度なITで管理されています。注文された商品は一つひとつパートさん達の手によるピッキングと梱包を経て、宅配便によって私たちの手元に届けられます。当たり前のようですが、綿密に作り上げられたロジスティクスによって、私たちは2,000万種類以上の品揃えといわれる商品を注文当日か翌日には手にすることができるのです。


ロジスティクスが青森の「距離」と「時間」を埋める

 かつて、産地の商品は消費地まで配送する「距離のへだたり」と、生産されてから販売されるまでの「時間のへだたり」という2つのハンデを負っていると考えられていました。いま、「距離のへだたり」は全国に張り巡らされた宅配網と、冷凍・冷蔵輸送技術の進歩などによって縮まっています。「時間のへだたり」もITに支援された在庫管理の精度向上や高度な物流センター運営ノウハウの蓄積などによって着実に縮小しています。ロジスティクスの進歩によって、産地のハンデは克服されつつあります。


ロジスティクスのポイントは「在庫の置き方」

 ロジスティクスのポイントは在庫の置き方にあります。在庫の置き方で物流コストや配送リードタイム(注文から配送までの時間)が決まってしまうからです。

 たとえば、生鮮品のように価格が比較的高く運賃負担力がある商品で、即納のニーズが高い場合は、途中に在庫を置かないで青森から消費地まで航空便で直送するのがベストでしょう。
 即納ニーズが高いけれど、あまり運賃負担力がない(価格が安い)商品は、JRコンテナなど低コストの輸送手段で関東や関西など消費地近くの物流センターへ移動・在庫しておき、注文に応じてトラックで配送する仕組みが効果的です。

 このように、商品特性や顧客ニーズに応じた最適なロジスティクスの仕組みを作り上げることによって、潜在需要を掘り起こせる余地は大きいといえます。青森ブランドマーケットの一層の拡大を期待しています。

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情報掲載:2013年8月15日



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